情報共有書受診前の情報提供(必要に応じて作成)| 下肢の浮腫について
※架空の記入例
1主訴・経過・観察した所見
両下腿の浮腫が2週間で増悪。体重+2kgで、活動量も下がっています。
- 両下腿〜足背の浮腫が、ここ2週間で増悪。靴下の跡が深く残る
- 体重が約+2kg(本人・家族の自覚あり)
- 歩行時の重だるさが増し、外出・デイでの活動量が低下
- 皮膚の発赤・熱感・傷は無し(本人申告では夜間の息苦しさも無し)
BP 138/82P 78SpO₂ 96%体温 36.4℃(施術時・参考値)
2理学療法評価― 疾患の鑑別を検討するための評価
周径・圧痕・心不全徴候・皮膚を確認し、全身性か局所性かを見分けます。
- 下腿周径(最大膨隆部):左 ○○cm/右 ○○cm、足関節周径 左○○/右○○ ― 左右差・経時変化を記録
- 圧痕テスト(脛骨前面):圧痕の深さ・戻り時間(pitting の程度)
- 足関節ROM(背屈・底屈)/下肢筋力 MMT(足関節背屈・膝伸展)
- 心不全徴候の確認:労作時の息切れ・夜間の呼吸苦・起座呼吸・頸静脈怒張・急な体重増加 → 有無
- 皮膚所見:色調・熱感・潰瘍・蜂窩織炎様の発赤(感染・DVTの除外材料)
- 栄養・活動量:食事摂取量、下腿/上腕の筋量、座位時間、1日の歩数・活動量
評価の見方:両側性で左右差が乏しければ全身性(心・腎・低栄養)、片側性+熱感・疼痛があれば局所性(DVT等)を疑う手がかりになります。
3考えられる原因の仮説(あくまで仮説。鑑別・診断は主治医にお願いします)
心・腎・静脈還流・低栄養・服薬の影響を想定(診断は主治医へ)。
- 心機能の低下(心不全傾向)の可能性
- 腎機能・電解質バランスの影響
- 下肢の静脈還流低下・長時間座位による影響、DVTの除外
- 低栄養(低アルブミン)の影響
- 服薬(降圧薬・ステロイド等)による影響の可能性
4受診で確認・ご相談いただきたい点
採血評価の要否・利尿薬の調整・弾性ストッキングの可否をご相談ください。
- 心機能・腎機能・栄養状態(採血等)の評価が必要かどうか
- 利尿薬など内服の調整の要否
- 弾性ストッキング使用の可否・適否
- 塩分・水分管理、下肢挙上などの生活指導の方針
5生活動作への影響と、施術側での対応
施術で下肢挙上と運動を行い経過を共有。急な悪化は速やかに受診案内します。
- 施術時に下肢の挙上・足関節運動を実施し、循環を促す
- 長時間の座りっぱなしを避け、こまめな足踏み・体位変換を助言
- デイでの下肢運動を継続、体重・周径・浮腫の経過を記録して共有
⚠ 急な悪化はすぐ受診を息苦しさ・急な体重増加・片側の腫脹と痛み などがあれば、速やかに受診をご案内ください。
※本書について 施術者(鍼灸師・理学療法士)が施術時に観察・評価した内容に基づく情報提供であり、診断ではありません。鑑別・診断は主治医にお願いします。状態の変化に応じて随時お渡しします。